正常な歩行は正面から見た時、足がまっすぐ前を向くか、若干外側を向いています。 しかしながら、足先が内側を向いて歩いていたら「内股歩き」、足先が度を越して外側を向いていたら 「外股歩き」の疑いがあります。特に内股は脚を構成する3つの部分、 即ち太もも・すね・足のうち一つ以上に変形が生じているために足が内側を向きます。
内股は一つの症状であるので正確な原因を探し、治療しなければなりません。 風邪を引いた時に単純に熱を下げる解熱剤を使用するのではなく、原因をみつけることが重要であるように、内股の症状を確認して治療することが重要です。 内股は回転変形から生じるのでX線では確認できず、必ず大腿骨、脛骨、足部をそれぞれ分けて確認しなければなりません。
大腿骨が外側に比べて内側によく回旋する状態。
足首を掴んで外側に力を加えても外側にはちょっとしか回らないが、写真のように左右の膝が向き合うくらい内側にはよく回ります。
膝が正面を向いている状態で脛骨と足首が内側に捻じれた状態。
写真のように脛骨が内側に回転されて、外側のくるぶしはよく見えるが、内側のくるぶしはよく見えません。
本来であれば足の後ろの中央線を延長した線が2、3番目の足指の間を通っていますが中足骨内転の場合、写真のように足の後ろの中央線を延長した線が4,5番目の足指の間を通っています。
正座をしたりW姿勢で座る場合、内股になり内股歩行をすることになります。
食事は、食卓で!読書やおもちゃ遊びは机で!普段からいすに座る習慣が重要です。
特に生後7ヶ月になると、子どもは座り始めますが、この時期にW姿勢や正しくない正座をするようになると
幼児の場合、骨が柔軟なため、脛骨が曲がって内股歩行をすることになります。
この時期を過ぎると、習慣化した姿勢は直しにくいだけでなく、悪い姿勢で曲がった脛骨が自然に治癒されにくいので
特別な注意が必要です。